AMIGA ・ Mac ・ Win Lightwave 3D
今時、レイアウト と モデリング が別れている 3D 製作器 も珍しいが、オブジェクト の配置、製造が個別だと
判り易いし、Win 版 V 5.0 は軽く、滅多な事では フリーズ もしない。外見は野暮ったく、65536 以上の ポイント数 は
モデラー で製作しても保存も取り込みも出来ないが、起動も速く軽く御安い御用、いや、Ver 5.0 は扱いやすい。
Mac版の Ver 5.6 は見た目が良いし、ポイント の壁も無く、Plug-in も はち切れんばかりに搭載しているしと、使っては
みたものの流石は Mac、不具合のある 5.5 を バージョンアップ しようが、マシン の メモリー を増やそうが、ちょいと
無茶な操作を させれば必ず画面が固まって フリ〜ズ。Mac 様 に御伺いを、機嫌を損ねぬように やんわり扱っても、
ドライバー だか グラフィック だか、バグが有るのか、フリーズ仕様か、保存の前に凍りつく。ソフト、ハード が氷のように
固まる前に、作業者が フリーズ するような メモリー 食い Mac など使っておられぬわいと、Win 版 5.0 に戻したが、
Plug-in が、日本語入力が、などと未練を残し Windows で作業中、海外の 3D 製作現場が テレビ から流れてきた。
どんな最新鋭のソフト を お使いなのかと、じっくり拝見させて頂くと なんともはや往年の Amiga Lightwave 3D を
使用していた。その イギリス青年、古臭い LIGHT 君 を操作して、短時間のうちに 少ない ポリゴン数 で モデリング、
レンダリング を済ませ、個性的な形と動きのある 3D ムービー を完成させていた。「 ハードウェア が古かろうが、
ソフト が野暮かろうが、そんなの関係ないぜ、ヘイッ、日本人がら観て俺の作った動画は そんなに凄いのか?、
さっきから 素晴らしい を連発してるけどよ、こんなもの、とっくのトウだぜ」 と言われている様で、なんとも清々しい。
ということで バージョンアップ もしないで、(できないので) 最小限の ポイント数 で、最大限の効果を得られるように
作業してみたいが、作りたい形が思うように纏まらない時は、己が前に作った モデリング を見直すと逆の意味で
参考になる。Mac を起動させたついでに V 5.6 の モデラー を開いてみれば、トンでもなく無駄で面の流れを無視した
構成、引っくり返った ポリゴン で穴だらけの変な 蜂の巣オブジェクト、レイアウト の中で無理矢理 組んだように観える
崩壊しそうな 吊り橋 など、空いた ポリゴン (口ではなく 多角形) が塞らない。ポリゴン の流れも考えず、面を増やせば
細かく表現できると思っていた無駄な作業の連続。オブジェクト データ の容量が大きすぎて諤々と、「もぉ、いい加減に
しろよ、腹一杯、目一杯なんだよ、フリーズ だぞ、お前、」 と Lightwave が不満を言っていたかもしれない その作業
工程も無駄ではなく、それと反対の事を進めれば良いのだからと、腐った 饐えた匂いの データ を眺めているのも
また楽し。Lightwave 3D の付録として入っていた 牛 の モデリングを表示させた時、 大したことない、直ぐに出来そうな
Cow だと思ったのが苦行の始まり。少ない ポリゴン数 で適当に製作してあるようにしか観えなかったのに、こんなにも
生物 が厄介なものだとは思わんだ。酪農や農業、漁業に従事されいる方々は、自然物を相手にしているので頭脳と
体力を使う重労働。(人間相手も) パソコン や乗用車を扱うのとは訳が違う。自然のものは、複雑に絡み合った、
計算できない、台風で農作物が全滅したり、家畜が病気になったりと、通り 一遍の作業だけでは自分の思い通りに
生産する事など素人には不可能。それに比べれば 熊 や 鹿、提灯アンコウ などを ポリゴン で製作するほうが、まだ
ラクダ、いや、遥かに楽だが、関節の曲がり方、筋肉のつきかた、連動した動き、全体の構造が判っていないと
馬 が 羊 になったり 鴨 が 烏 になったりと何時までも完成しないし、ロボット のような動きの人造駱駝になる。
人造ラクダ の目から観た 3D 製作過程の感想が判れば、それを参考にして リアルで動物的な動きに仕上がる
かもしれない。例えば、「よぉっ、そこんとこ、ちょいと カクッ ってるぜ、此処は、そうじゃねえよ、ポリゴン が裏返ってる、
Bone を そんなに押し込んだら制御し切れなくなるぜ、IK は面倒だから省けよ、Lightwave は基本的に ループ が
出来ないんだから、フレーム をもっと増やせよ、判ってんの?」 「ふたこぶ ラクダ さん、どうでもいいけど、ガクガク
喋らないでくれるかな、気が散るんだけど」 「お前さんが作ったから、カクッってんだろうがよ、そんな無理に ポリゴン
抉ったら穴が空くじゃねえかよ、ポイント は繊細に、且つ大胆にだよっ、大雑把に移動させたら オブジェクト が オシャカ
になるよ、そこが ” ポイント ” だぜ、なっ?、マニュアル ぐらい読めよ、最初から無いってか?、ドングル は ポート に
刺さってんだろうな、おいらのような動物はな、意外に難しいんだぜ、霧や雨、風に戦ぐ木の葉も厄介だけどもなぁ〜、
特徴を見極めて良〜く 考えて作業しないとよ、時間ばっかり掛かってって、そーいや、お前さんも動物だったな、ぁ〜、
人間の顔も難しいんだってな、どーでもいいけどよ、能書は いいから作業続けろよ、なっ?、モチベーション を持って
シュール で リアル な オブジェクト で ジレンマ に チュートリアル だよ、シンクロ させたら スクリーニング を多用して
イニシアチブ が大事だぜ、ソリューション を持てよ、なっ?、どうせ バーチャル なんだから モラトリアム で推敲すれば
スキーム で決まりよ、判ったか?、」 「何を言ってるんだか判らないんだけど、(ブブーッ) の書類でも読んだの?、
そんな変な言葉、ギチギチ に喋っても相手に理解されないよ、ふたこぶ ラクダ さん、あなた何処の国の動物なの?」
「なんだって?、判らないときたか、其れならば正式に発言させて貰うよ。其方の生活水準の在り方との格差に措いて確などと、訳の判らない内容になるのも煩わしいが、映画の実写と変わりなく作るのも味気ない、(できない) というより、
3DCG は実写映像ではない。頭で思い描いた事を、モニター に叩きつけているだけ、写真ではなく 絵を 描いている
ようなものなので、ライオン のような 馬 や 鯨 のような 鰯 が泳いでいても、それはそれ、特徴のある動画、絵になって
いれば それで良いと思うが、それが受け入れられるか気持ち悪がられるかは、作業者の考え方次第。
3D は難解でも難儀でもなく、慣れれば、その ソフトウェア の癖を掴めば、2D グラフィック よりかは遥かに楽なもの。
極端な事を言えば、手間と時間、忍耐の必要な何百枚もの手作業で描いた絵を、機械に演算させてパラパラ 漫画の
動画にしているのと変わらないのが 3D ムービー なので、レイアウト に オブジェクト を配置して、シーケンス させる
だけでも気軽に動画ができるし、カメラ の位置、オブジェクト の置き方を変えただけで、別の画像を作る事もできる。
2D の平面描画だと、物の位置を少しだけ変更させたくとも簡単にはいかず、最初から書き直したほうが速い場合
がある。また、奥行き、遠近感のある絵を描くのは 2D では面倒だが、3D CG は ソフト の設定さえすれば勝手に
レンダリング してくれるし、物の影を 2D で筆入れするのは、方向、長さ、明暗加減が難しいが、3D ソフト は 影付け
ボタン を押すだけで、シャドー、一丁上がり、となる。因みに ありとあらゆるもの は 3次元 で出来ているそうだが、
影は 2次元 である、と言った方が居たが、影は物質ではなく現象なので 2次元 ではない。この影、現象のくせして
意外に面倒な モノ、いや、現象で、影無し レンダリング にするとチャチ な オブジェクト が よりちゃちく 観えるからと
影有りにすると、暗くて何だか判らない画像にもなる厄介な Shadow 。現象だから厄介なのか?
この画像には雰囲気が、空気感が、戦ぎ感がない、感覚的なものなのだから もっと良く考えて製作しなければならない、
などの感想を言われて手直ししたら、何かに似てくる場合がある。その時の流行り物だったり、テレビ で、ネット で
眺めたものだったりと、振子のように己の考えているものから ズレ てくる時もある。自分の考えたものだとしても、
それは何かに似ているもの、何かの マネ なので、有名な オブジェ を 3D で モデリング しようが、モネの絵画 を
下絵にしようが、クラシック音楽 を MIDI シーケンス で再現しようが構わないが、それでは つまらない。先人の作業を
なぞっていたら別のものが、間違えて作業したら変なものが、デッサン が ズレ ているけど若しかして有りなのか?、
などと考えながらの作業も、また楽しいものですね。
つづく。
AMIGA Lightwave V 2.0
Mac Lightwave V 5.6 の 腐りポリゴン