ウォークマン型 エコーマシン

テープエコーマシン を製作するのに ジャンク屋さん から使えそうな ブツ を物色して来ようとも思ったが、私の部屋全体が

ジャンク市 のようなものなので、見繕えそうなものは無いかと探してみれば、何年も使用していない 某メーカー の 軽薄

ウォークマン を見つけたものの流石は (ピー) 製、プラスチック の筐体が溶けかかっていて ホラーカメラ にも劣らぬ

無残な状態。現役時代には接触不良を何度も起こし、梃子摺る出来の悪い テープ再生機 には何の愛着もないので

早速解体。繊細に、または直ぐに壊れるように作られているそうなので、慎重に バラ していく。しかし、この薄型テープ

再生機には本田宗一郎氏が 50年に一度の発明と絶賛した、町工場の おじさん特製 フィルム型モーター が使われている

ので、その発明品も拝見したい。手にへばり付く プラスチック筐体 の 極小ネジ を緩めてみれば、何とも言えぬ

まったり感。ワイン に喩えるなら、豊潤さと一滴の中に醸し出される濃厚な、雨に濡れた 野良犬 の匂いか、はたまた

放牧されている子羊 から漂ってくる独特の薫りか。半分腐りかけた肉が いちばん美味しい、充分 寝かせて忘れかけられ

ていた チーズ も またしかり。発酵寸前の プラスチックケース を解体してみると、中身は腐っていなかった。これなら

ナントカ 使えそう。しっかりした 再生ヘッド が ピンチローラー と一体化していて意外に丈夫そう。録音ヘッドは、これまた

モーター が壊れて使用不可の ラジカセ から引き抜く。ウォークマンタイプ の電圧は、1.2V なので 12V アダプター に

3端子レギュレーター の LM317T で回路を組み、駆動させる。なるべく単純な組み合わせで手間の掛からない、余計な

ちぎり部品 を使用しない、その結果 纏まらない、エコーマシン にならないでは無駄になるだけだが、ディレイ として機能

させられたなら、ギター の サスティーン を何倍にも伸ばしたい。コンプレッサー や リミッター は、サスティーン が増えて

いるように聴こえているだけだし、ピックアップ のサスティナー は電池を使用するので煩わしい。

つづく。

電源回路

出力電圧可変型 電源回路


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