型落ちパソコンを Linux へ

埃を被った使用していない パソコン を、サーバー に出来ないかと Windows NT4 Server を インストール してみた。

しかし、ドライバー が古いのか適応していないのか、モニター画面 は16色のままだし インターネット にも繋がらない。

ならばと、予備の安物 ビデオカード と イーサーネットカード を装着、再インストール してみると正常に動いてくれた。

が、エクスプローラー のバージョン が古く エラー の嵐、ドライバー の ダウンロード も出来ない。

貰い物の Linux が目にとまり変更。野暮ったい ウィンドウズよ さようならと、Linux をインストール。

Linux は、コマンド使用が常識で Xwindow で使うものではないが、コマンド など打っていられないので画面を

NeXT 風 Xwindow に切り替える。もっさりした動き、周波数が合っていないような膜が張っているような見づらい画面、

ネットにも繋がらない。仕方がないので、Windows 2000 を インストール してお茶を濁す。(プッ)

それにしても起動、作動が重々しい。WindowsNT4 だと 20MB しか メモリー を使わないのに、Windows2000 だと

50MB、WindowsXP にいたっては OS だけで 100MB も使っている。ブラウザ も Explorer 3 などお呼びでないのか、

ネット では受け付けない。Linux のブラウザには ネットスケープ の前身の モザイク があるが、表示もしないの? などと

不満を言っているが、この インチキページ も Explorer 5 以上でないと、ちゃんと表示できない。 (今は、できます)

パソコン の寿命は金魚よりも短いと云われていて、メモリー、HD の容量が増え、作動スピード もどんどん上がり、

挙句の果てには CPU スピードが 100 GHz になるのか? ホームページのコンテンツ も フラッシュ、Java、

ムービー が使われ、やたらと重い。中身の無いものほど外見に凝ると、知性の無い方ほど知性、知識と、文化に

劣等感のある国ほど文化、文明と声高に仰ると、云われているような、いないような。( え?)

御自宅の サーバー機 は大丈夫?

ある日、首都圏にある知人の自宅へ。 パソコン の前で忙しそうに作業中。何をしているのかと訪ねれば

「住宅地に設置してある サーバー を クラッシュ させているところです」 との御返答。勿論、見も知らぬ他人の家に

設置してある サーバー 機に、アタック専用ソフト で攻撃をしかけ吹き飛ばしていた。何故、そのような事をするのか?と

訪ねれば 「暇つぶしです」 との御返答。暇つぶしで クラッシュ させられては敵わない。ひつまぶし なら頂きたいが、

簡単に潰される サーバー 機にも問題があるのだという。回線を使って簡単に侵入され、電源を落とされたり、

BIOS を書き換えられ 二度と立ち上げられなくされたり、ホームページ を削除されたりするのは、セキュリティー が

アマイ のだという。自宅サーバー機 の前部にもう 1台の パソコン を設置して、その中に ファイア ウォール を

仕込んだり、セキュリティーホール を調べたり、ポートの開閉など サーバー のシステム、周辺機器全体の事が

判っていないと、簡単に吹き飛ばされてしまう。Linux、FreeBSD、WindowsNT Server、2003 Server、などの

システムは、素のまま何の気なしに使用するのは非常に危険で、熟知していないものが管理すると、侵入、改ざんされ、

機器を破壊し、御丁寧に Log 消し までして 鼻歌まじりに御帰還していくそうな。それにしても、普通なら温度管理、

セキュリティー 管理されている業者の安全な サーバー を借りずに、自宅に サーバー を設置して ホームページ を

立ち上げるのは、非常に面倒。セキュリティー を完璧に施した機器を自宅の部屋に置いたとしても、室内温度、

メンテナンス に気を配らなければならないし、エアコン の有る専用の サーバー室 ならいざ知らず、寝食を共にした

環境の場合、機器の騒音で ゆっくり休めない。365日、24時間 安定して稼動しなければならない サーバー機 には、

多くの ファン が付いていて、CPU、チップ、ハードディスク の温度 が上昇しないように冷却している。騒音防止にと

専用のボックス に入れても内部温度が上昇して エラー を起こすそうな。リブレット という 高品質 ミニノート PC を

サーバー機 にして運用していた方がいたが、稼動しっ放しにすると 1年 もたなかったという。過度の クロックアップ で

CPU が オシャカ、ハードディスク への負担が大き過ぎるのを差し引いても、趣味以外には怖くて使えない。そうまでして

何故、自宅に サーバー機 を置きたいのかというと、それが 夢 なのだそうな。判らないでもないが、余りにも リスク が

大きすぎる。ただ単に、システムアドミニストレーター( システムの最高責任者、管理者 ) になりたいから、という

理由でも良いのかもしれないが。サーバー機 への侵入方法について何人かで雑談していた時に、どうすれば

侵入できるのか?という質問に対して 「自分の パソコン に Linux をインストールして、root で ログイン すれば

侵入できる」 との ひねくれた返事に、私は爆笑してしまった。

沈みゆく サーバー

聞いた話だが、首都圏の下宿アパートに住む サーバー 好きな大学生が、格安で 大型サーバー機 を購入。

重量 100kg 以上のサーバー を オンボロトラック で運び、何人もの手を借りて自室に運び込もうとしたそうな。

ところが、入り口のドアが小さく 巨大なサーバー機 が入らない。切り刻む訳にもいかず、そこで頓挫しそうになった。

入らないからと、玄関周りを破壊してアパートが倒壊、または ノコギリ や カンナを 使って手のひらサイズ にまで

切り刻んだという変な話が本に載っていたので、その事柄を話したら そんな 呑気なギャグ を考えている余裕など

無かったそうな。自室はアパート の 1階だったので窓から搬入しようという事になり、ガラス窓を全部外し

渾身の力を込め無理矢理 自室に押し込んだ。全身汗だくになりながらも、ヤレヤレ やっと入ったと皆で一休み。

こんな物好きな事、誰もやらないだろうなと談笑中、「バキバキッ」 という鈍い音と共にサーバー機が、

畳にめり込んでいったそうな。築 五十年近く経っていた オンボロアパート の床が耐えきれず、大型サーバー機が

沈み込んでいく様子を呆然としながら眺めていたそうな。余りの突然の事に笑いが込み上げてきて、皆で大爆笑して

しまったが、(ヤケクソになった?) 後で大家さんに、こっぴどく怒られたそうな。

伝説の ハッカー、または クラッカー

hacker とは、「コンピューターに熱中している人。創造的な プログラム を組むのを喜びとする人や、不法に他の

コンピューターシステム に侵入して データ を改変したり、無断で コピー したりする人 」 と云う意味だそうな。

米国にある五角形の建物の中の サーバー、メインフレーム に侵入して逮捕された、伝説のハッカー が日本に来日

したので行かないかと誘われ、首都圏にあるレストランへ。どんな凶暴そうな風体をいているのいかと、お会いしてみれば

長髪に ジーンズ、Tシャツスタイル の非常に大人しそうな繊細そうな好青年だったので拍子抜け。よく云われる事だが、

本物の ハッカー、クラッカー の方々は、外見も地味で しゃしゃり出たり騒いだりしないが、中途半端な方々

(別名 ハカー) のほうがいかにも、という格好をして 「俺が、俺が」 と前に出てくるのだそうな。タバコも吸わず、

酒も飲まず、コーラを静かに飲んでいた その 好青年ハッカー は、日本語が判らないので こちらの質問を通訳の方に

返答していた。憧れの ハッカー を前に、質問を浴びせかける何人かの日本人。因みに Linux の発音は リナックス

ですか ?、ライナックス でしょうか?、の問いに ライナックス と答えた途端、ほらッ、リナックス は日本語読みなんだよ!

本式の呼び方、読み方?は ライナス・トーバルズ さんが作ったんだから ライナックス だよな、と、ワイワイ がやがや、

やいのやいのと盛り上がる日本人を冷めた目で眺めながら、お前ら、そんな ドウ でも良いことで喜んで、どっちでも

良いんじゃないの ?、日本は平和だよな、と思っていたのかと思いつつ、段々じれったくなってきたのか、

質問しているうちの 一人が、直接 英語で質問しても良いですか? と言ったところ、それでは通訳の方の顔を

つぶす事になる、との事で、仕方なく日本語で会話。暫くすると私の横にいた方が 「ハッカー なのだから、

アッセンブリ言語 で喋ったほうが良いのでは?」 と、冗談を言ったので、私は爆笑してしまった。

それ位にしておけばよいものを、「あらゆる ポート が閉まっていても侵入できますか?」 と質問して、

「出来ません」 の返答が帰ってくるなり、「なんだよっ!世界的な ハッカー だというから楽しみにしていたのに

大した事ないね!大体、プログラミング や UNIX なんて英語の記述なんだから、英語圏の人間には有利だよね、

たまたま侵入できただけで FBI に逮捕されて お笑いだよ、本物は捕まったりしないよね、ハッカー じゃなくて

ハカー じゃないの?」 と日本語で言ってしまい、ハッカー を連れて来た自信満々の日本人社長、顔を真っ赤にして

「お前らは分かってないよ!、” ビジネスクラス ” のジェット機だぞ、俺の裁量が無ければ、金掛かってんだ、全くッ」 と

大激怒。 怖いもの知らずは恐ろしい。 でも、面白かったです。

ドイツ からやって来た 好青年

聞いた話だが、チャット や メール で知り合った ドイツに 住む青年が、日本に観光に来たいということで、その青年は

お金を貯めて遥々やって来たそうな。その ドイツ人 は日本人が想像するような、金髪の怖そうな風貌だったが、

実際に ドイツ語 で会話をすると、内向的で おとなしい青年だったそうな。会話は弾み、せっかく日本に来たのだから

買い物をしたいと言い出した ドイツ青年。談笑しているうちの一人が、「まさか、(ピー) でも買うの?」 「お口の恋人?」

「食いしん坊、万歳ってか?」 「そっち方面は疎いんだけどな」 と下品な冗談を言った途端、顔を真っ赤にして照れ笑い。

「違います、秋葉原で 中古のPC を購入したいのですが」 との御返答。クラッキング や ハッキング の本番、いや、

本場なのに日本まで来て わざわざ買わなくても、ドイツ なら幾らでも新品が手に入るだろうと思っていたら、これが

大間違い。ドイツ本国では日本のように モノ が溢れている、何でもあるどころか パソコンショップ も無く、首都に有ったと

しても トン でもなく高価で機種も選べないし、中古のパソコン など無いそうな。日本人が羨ましい、日本に生まれれば

良かったのに、とまで言われる始末。安価な パソコン機器 が、近所の電気屋さんにも売っていて当然と思っていたので、

軽い ショック を受けたそうな。アメリカ や 台湾 のほうが パソコン山積み状態 なのかと思いきや、東京の秋葉原が

質、量、共に世界一 なのだそうな。その ドイツ人青年、パソコン の 聖地 秋葉原 に早く行きたいと、あたふた しながら、

顔を高揚させ、目を輝かせて、そそくさと出発したそうな。秋葉原に着いた途端、阿鼻叫喚しつつ、怒濤の如く商品を

物色。大型パソコンショップ から路地裏の 中古屋 さんまで隈無く回り切ったその青年、「やっぱり アキハバラ は世界一

です!」 と、元気いっぱい。案内していた日本人はもう クタクタ。結局 何を購入したのかと思いきや、中古パソコン屋さん

の前に積み上げられていた、誰も興味を示さない埃を被った サン・マイクロシステムズ社 の スパークステーション

だった。  こんな腐った PC (失礼) どうすんの? と怪訝そうな顔をしながら ドイツ青年 に尋ねてみれば、

「憧れの スパークステーション が、こんなに安価で購入できるなど夢のようです。ドイツ では絶対に買えません」 との事。

その嬉しそうな顔を眺めながら、日本人に生まれて良かったのかどうかと、暫し考え込んでしまった アキハバラ 案内人

だったそうな。それはそうと、どうやって ドイツ まで運ぶのかな? 郵送でもするの? と尋ねてみれば、

「大事なものなので、航空機の 手荷物 で持って帰ります、大丈夫です、問題ありません」 と言われたそうな。

真夜中の ドイツ軍 将校

雪の ちらつく真冬の或る日、首都圏にある電気街の知り合いの所に御邪魔した時の、狭い空間夜話。

平日でも、土砂降りの雨が降ろうが吹雪こうが、買い物客で ごった返す活気のある昼間とは打って変って、丑三つ時の

静寂は、廃墟のような作り物の映画の セット のような異空間だが、環境モデル地区以外は ゴミ だらけの ドイツ とは

違って、よく清掃された街並み。何の表情もない ビル の隙間を歩いていると、昭和初期に建てられたような木造家屋が

高層建築の谷間に吸い込まれるように、ひっそりと佇んでいた。二階には今時珍しい木枠の ガラス窓 が嵌め込まれ、

半分開いた窓からは、かなり高齢の御婆さんが静かに夜空を眺めていた。情緒溢れる風情のある その場所が、首都の

ど真ん中とは、これまた微笑ましい。パソコン修理 を なにわいとしている知人にその事を話すと、二階窓の御婆さんは

とんでもない資産家の大金持ちなのだそうな。窓際で何を思ふ、その心情。小雪のように儚くも、渦巻く風の揺らぎにも、

優雅な夜空の舞踏会かな。

ビル の最上階の ペントハウス を借り切って、パソコン修理 を営む若き エンジニア。技術さえあれば資産家の御婆さん

のようになるのも夢ではないな、と感じるほど広い フロア の天井には大きな ガラス が嵌め込まれた天窓まであって、

御婆さんが眺めていた夜空も観える。修理待ちの パソコン、サーバー、特殊な機材 が山積みになっていて、カタログ

でしか見た事の無い、(ピー) 社の見栄えの良い赤や紫の巨大な コンピューター が鎮座していた。私がそれらに

興味を示すと、「こんなもの図体ばかり大きくて使い物にならない、100V電源で作動するが、処理が遅いし設計も古い、

40A も消費する、依頼者が作動させる為ではなく、オブジェ として眺めながら飲み物を置ける机として改造してくれとさ、

これが本当の デスクトップ ってか? お金持ちの考えていることは判らんね、下らん、何なら ひとつ お土産 として

持って帰ってもいいよ」 と言われて、「ハイそうですか、お持ち帰り〜」 などと言える訳もなし。

暫くしてから タバコ を吸おうとしたら機材に影響するから吸わないで、と注意されたが、レベル 10 の クリーンルーム で

焚き火をするようなものだよ、との判りづらい喩えだった。修理依頼された パソコン類 を分解すると、ユーザー の

生活環境が手に取るように分かるだそうな。喫煙で内部の隅々にまで茶色い ニコチンタール がこびり付き、修理する

のも嫌になるほど ドロドロ状態 だが、最も機材に良くないのが室内で ペット を飼っている環境で、電子部品ひとつ

ひとつに毛が生えている、または 毛皮の絨毯状態 なのだそうな。

イギリス製の ポテトチップ を摘まみながら雑談していると インターフォン が鳴り、知り合いが来るからとのお話で、

専用の エレベーター に視線を注いでいると、開いた ドア から現われたのは ドイツ軍将校 の身形をした背の高い

無表情な青年だった。ビネガー風味 の ポテトチップス のような酸っぱい味が喉を迸る。一瞬、第二次世界大戦時に

時間軸が移動したのか? 英国製の ジャガイモ揚げ など食していて大丈夫なのか? ワルサー で撃ち殺されるのか、

とも思ったが、(えっ?) 床が パイル地 で音などしない筈なのに、黒い革靴で コツッコツッ といわせるように此方に

向かって歩いてきた。「ジッ、ハイル」 とでも言うのかと期待していたら、「今晩は」 と静かに挨拶して頂いて拍子抜け。

迫撃砲や MG34 重機関銃 でも買い付けに来たのかと思ったら、(失礼) 修理された パソコン を受け取りに来ただけ

だった。後で聞いた話だと、老舗店の御子息で、非常に大人しい軍人、じゃない、方で、軍服は趣味で身につけて

いるだけ、それ以前に機能優先で作られた軍用品は、そんじょそこらの高価な新製品より よっぽど快適で耐久性が

有るが、日本なら未だしも ドイツ国内 で着用したら殺されるかも。昭和の薫り漂う木造家屋に住む資産家お婆さん、

老舗屋の軍服息子さん、優雅に大らかに暮らしていますね。