小話 または コールドニュース

幽霊体験 其の一

腕組みをして寝てしまい 夜中の 2時ごろ、ふと 目が覚めた。 自分の顔の上に何か冷たく硬い物が乗っています。

何かと思いながら、手で掴んでみると 人間の手でした。 突然の恐怖に 「 ぎゃァァーーー っ 出たぁーー 」 と

叫んでいました。よく確認すると自分の左手が乗っているだけでした。 腕組みをしていた為、左手が痺れて冷たくなり

何時の間にか、顔に乗っていただけだった。 隣の部屋には親が寝ており、自分の顔が真っ赤になるのが判りました。

これが 初めての幽霊体験です。

幽霊体験 其の二

土砂降りの雨の中や 霧で前がよく見えないような箱根の山や伊豆を、夜中に 1人で ドライブ するのが趣味なので、

変な趣味だと言われつつ 伊豆スカイラインへ。伊豆の山中は台風のような豪雨と強い風。10メートル先も見えない。

こんな平日の 土砂降りの夜中に ドライブ している物好きなどいないだろうと考えていると、前方から車のライトが

かすかに見える。道幅が狭いのでスピードを落とし、ゆっくり対向車とすれ違う時、物好きの顔でも拝見と無表情の

顔のまま、相手の車内を確認。中には大学生風の男が 4人も乗っていた。4人とも、こちらを まるで幽霊でも見るような

青い顔をして口を ポカン と開けていた。すれ違った瞬間 「ぅああー、でたー 」 という声が対向車から。

幽霊車と間違えられたのか?

幽霊体験 其の三

鎌倉市にある有名な廃墟へ同級生と肝試しに。廃墟の入り口に立った時、異常に狭い間隔の門柱に驚愕。

噂どうりの薄気味悪さ。中に入ると、家屋が崩壊寸前。こんな一等地なのに何故なのか?などと考えていると、

同級生が地下室を発見。地獄への入り口のようでとてもじゃないが降りていく勇気などない。しばらく探索していると

外から何やら物音が聞こえる。誰かが肝試しにでも来たのだろうと、静かに外へ出ようとした時、門柱付近で若い男と

ばったり。その男は 「 ヒッ 」 という声を上げながら幽霊でも見たような青い顔をしている。引きつった顔をしながら

「中の様子は どうですか?」 との質問に 「 ただの廃墟です」 と答え、帰宅。 自分の顔を鏡で見ながら

「これが幽霊の顔なのか」 と暫し観察。

気の利かない 小話

ある晴れた日、何の気なしに バイク で 江ノ島へ。当時は、今のように大渋滞もなく昼間でも すんなり入れた。

今はどうなっているか判らないが、奥まで入っていくと広い駐車場が有って バイク乗りの溜まり場 になっていた。

大排気量の モンスターバイク が集まるので観ていて楽しい。駐車場の出入り口は長い直線になっていて

ゼロヨン まがいの事をやっていた。私は、直線道路の中ほどで見物。腕に自信のある つわものバイク乗りが、

次々と スタート していく。しかし、どうした事か、疾走している バイク が私の目の前を通り過ぎると、

次々と派手な音を立てて転倒。 3台連続で転倒した時には、転倒 ビデオでも観ているような気分。

流石におかしいと思ったのか、バイク乗りが集まってきて道路に油でも零れているのでは?と確認しても何もない。

と、その時 「どうしたんですか?」 との声。振り向くと会社の同僚だった。観ていた事を話すと、

先ずそんな事は起きないと言う。私の目の前で次々転倒していったのなら、私に原因が有るのでは?などと

変な事を言われる始末。事故に遭いそうだから、私とは絶対に走りたくないとまで言われてしまった。

なんで?疫病神? 「電柱に車が突き刺さっていたり、横転したままコマのように回転していたり、前を走っていた車が

中央分離帯を超え、火花を散らしながら対向車線に飛んだり、崖下に転落していくのを、よく観るでしょ!」 と質問すると、

同僚 無言のまま。 しばらくしてから 「ところで UFO は観ますか?」 と聞かれ 「そんなもの 見ないよ!」 と私。 嗚呼。

聞いた話 真夏の夜の お岩さん

ある夏の暑い夜、会社の若い従業員が暇なので 江ノ島 にドライブに行ったそうな。安いファミリーカー の マフラー を

改造して、派手な音を立てて 江ノ島へ。今は夜間交通規制で入島できないが、その当時は入り放題。島の中ほどには

ロータリー があって、若者が たくさん居たそうな。改造した車で エンジン を煽りながら何度も ロータリー を周回。

ちょっと調子に乗り過ぎたかなと思った矢先、前後を大型乗用車に挟まれ、身動き出来ない状態に。前後の車両から

何人もの若者が降りてきて、有無をも言わさず車から引きずり出され 「あなた、ちょっと うるさいですよ、調子に

乗らないでね、どちらの方ですか?」 と、ドスの利いた口調で 二言、三言。 恐怖のあまり何も言えないでいると

小柄な男性に胸倉を掴まれ、太い両腕で体を持ち上げられ、首吊り状態に。絞り出すような声で 「やめてください」 と

言っても、もう後の祭り。首吊り状態にしながら 「あなた、殺してあげます、只では済まないからね」 との声。

意識が薄れていく中、いきなり顔面に衝撃。何度も殴られ、蹴られて、海岸まで引きずられ海に叩き込まれたそうな。

その後、自分の車を勝手に乗り回され、鍵を海に投げ捨てられ、やっとの思いで鍵を探し出し、寮に帰った時には

夜が明けていた。そんな事になっているのも露知らず、ドライブ に行かなかった寮生が洗面所で歯を磨いていると、

洗面室のドア付近で人の気配。振り返ると、そこには お岩さん のように顔が腫れあがった 同僚の姿。

「うぁっ」 と変な声を上げながらも、あなた、誰?と聞かなければ判らないほどの姿に変貌。

車で事故を起こしたのか?との質問に 「いやっ あの〜」 と照れ笑い。しばらくの間、お岩さん と呼ばれていたそうな。

真夏の夜の 三次元 空間

ある夏の蒸し暑い夜、涼みに同級生と夜中の江の島へ。窓を開け放った車内は爽やかで心地よい。江ノ島 に近づくと

潮の香りが鼻を擽る。車を駐車場に停めて岩場まで散歩。さっきまで、星の夜空だったのに段々と曇り空になって、

潮風が湿気を帯びて体に纏わりついてきた。岩場に到着すると どんよりとした、おぼろ月夜に照らされて何となく

薄気味悪い。すると何処からか民謡のような音楽が聞こえてきた。其方のほうに足を進めてみると、岩場で

カラオケ大会 をやっている。どこから電源を引っ張っているのかは判らないが、発電機の音も聞こえない。

聞こえるのは 「チャンカ チャンカ〜 チャンカ チャンカ〜 」 という カラオケの伴奏と、初老のおじさんと

若い女性の会話のみ。その女性が元気よく 「それでは次、私 歌います! おじちゃんも続いてどうぞ!」 と

デュエット曲を熱唱。その背後では、岩場に ぶつかった波が激しく砕け散っていたが、しぶきが かかっている

ようには観えないし、不思議に波音も聞こえない。ふと横に眼をやると、おぼろ月夜を背景にして若い男女が

しっかり抱擁しながら、熱い口付けを交わしている。流石におかしい情景だと感じた私は夢を観ているのか? と

自分の腕を抓ったが、痛い。同級生に眼を向けると、呆然としながら私の顔を眺めている。もしかして映画の

撮影現場に迷い込んだのか?と、考えたが、こんな痛い映画を撮る方の顔が見てみたい。おぼろ月夜を背に、

波打ち際の カラオケ熱唱隊 と 抱擁カップル。変な空間に紛れ込んだのか? と 同級生と怪訝そうな顔をしながら

そそくさと退散。帰りの車中は二人とも無言のまま。暫くしてから、「誰か呼び込んだの?」 と 同級生が

ポツリと一言。私ではありません。イタコ じゃあるまいし。

時空缶 自動販売機

誰もいない国道や、寂れた商店街、過疎化している地方 (失礼) を車で ドライブ するのが趣味なので、

暇をみて1人で ドライブ。知人には 「暗い」 と散々言われたが、気にせずに出発。日本海の海岸線は起伏が激しく、

トンネルも多く、よくこんな所に作れたなと、感心するほど道路が入り組んでいて楽しい。地下水が ビチャビチャ

流れている薄気味悪い トンネル や、ここから転落したら ひとたまりも無いな、というような断崖絶壁を眺めながら

運転していると、ちょっとした異次元空間の様。景色も素晴らしいが、地元では観た事も無いような自動販売機の

飲み物を探すのも楽しみの ひとつ。(えっ?) 道路脇に自動販売機を見つけ、休憩がてらに一服。近くに寄ってみると

かなり年代モノの販売機。あちこち錆びついてはいるが、ちゃんと販売している。缶コーヒーを選び、ひとつ買ったが

しっかり 加熱されている。飲んでみると、かなり変わった何ともいえない風味。飲み終わった後、よく缶を眺めると

缶底が錆びついている。製造年月日を確認すると 2年前のモノ。 と、いうことは 2年以上も加熱されたり、冷されたりを

繰り返していた事になる。歴史を感じる、実に味わい深い缶コーヒー、などと考えていられるほど、その後 体の不調も

なかった。人口密度が低いから仕方の無い事なのかもしれないが、これだから 全国自動販売機巡り は、やめられない。

真冬の山中の 雄叫び

ただ何となく、行き当たりばったりで長距離ドライブに出かけてみた。ガソリンを満タンにして少々の現金を持って

真冬ドライブ。日本海の荒波でも観ようと北陸へ。高速料金が もったいないので、なるべく一般道を走行。

地方は首都圏と違って、渋滞も無く高速道路並に整備されているので快適。冬の日本海は流石に荒々しい。

聞いた事も無い半島を地図で見つけ、面白そうだと行ってみた。私好みの薄気味悪いトンネルや、人気の全く無い

奥の細道。日もとっぷり暮れて、引き返そうかと思ったが面白そうな横道を発見。雪が降り積もっていたが

チェーン も積んであるしと、アクセル踏んで横道へ。しばらく走ると、何だか下り坂になっているような、

路面が乾いているような嫌な予感。カーブにさしかかって減速した瞬間、三回転スピン。コマのように廻りながらも、

ガードレールが、車の修理代が、などと考えている始末。ようやく止まった車は、どこにも激突せずに済んだが、

外灯も無く あたりは真っ暗。車のヘッドライトだけが光っているのみ。そのヘッドライトに照らし出されたものは、

三体の お地蔵さん だった。この お地蔵さん が、私を守ってくれたのか?と、調子の良い事を考えながらも、

路面が凍っているので チェーン を装着しなければ ここから抜け出せない。坂道になっているので、ジャッキアップ も

出来ないし、タイヤ裏に手も入らない。Uターンさせようにも タイヤ が滑るだけ。仕方がないので、エンジンを切り、

ドアを開け、ハンドルを回しながら方向を変えようと 力任せに押していた時に、ちょっと力を緩めた瞬間、

車体が滑り戻ってきて、もうちょっとのところで自分の車に轢かれそうになり 「ウワァッ」 と大声を上げてしまった。

山間部に響き渡る、私の情けない声。それ以外の音は何も無いほど静まり返っている。真冬なのに全身汗だく。

一休みしようと一服しながら お地蔵さん の方を ふと観ると、さっきとは違う雰囲気。私が ドタバタ やっているので

怒っているような お顔。さっさと此処から立ち去れ、と言っている様にも観える。仕方なく、戻らずに地獄への

下り坂のような道を進む。ゆっくりと慎重に走らせているのに曲がりくねっているので、カーブの度に車が横滑りして

恐怖のあまり、「うわっ、ヒッ、ゲッ」 などと情けない声を上げながら運転。ガードレール もないので、崖から転落したら

一巻の終わり。冷や汗を掻きながらも 眼下に灯りが見える。そこは山々に囲まれた入り江のある 小さな漁村だった。

外灯はあるが人の気配がない。打ち捨てられた漁村のような (失礼) 感じだ などと、いっていられない。

見渡してみると漁村から外に通じる道が、今来た 一本道しかなかった。外灯の下で チェーン を付けながらも、幽霊でも

集まって来やしないかと戦々恐々。面倒くさいなと、心の中で悪態をつきながら チェーン装着。

孤立漁村よ、さようならと出発。チェーン の威力は絶大で チェーン様様 といった感じ。 さっきの 三体お地蔵さん に

挨拶をしながら、鼻歌まじりに御帰還。 いや〜面白かった。(プッ)

居眠り運転の夢

正月休みに自宅で日向ぼっこをしながら くつろいでいると、東北に スキー に行こうと同級生からの電話。

車も買い替えたことだし、一丁行ってみるかと スキー支度。二人で交代に運転しながら東北自動車道を走行。

東北自動車道は、首都圏の渋滞が嘘のような快適さ。道も真っ直ぐで、路面状態も素晴らしい。それにしても

余りにも真っ直ぐな道路は脳への刺激が少なく、居眠り運転をしやすいそうな。北上すればするほど

人家も街灯も減ってくる。観えるのは高速道の水銀灯に照らされた路面のみ。今はどうだか知らないが、高速道路の

水銀灯が全く無い部分がある。真夜中に月明りも無く水銀灯にも照らされず、車の ヘッドライト だけが黒い路面を

照らしている。私の車以外は走行していない。ハイビーム に切り替えても先が見えない。まるで、出口のない

トンネル の中を走っているような嫌な気分。やっとの事で SA に辿り着き、休憩。運転を代わってもらい、

助手席へ。暫く走っても相変わらずの道路状況。何の刺激もないので何時の間にか寝てしまい、夢の中で車を

運転していた。真っ直ぐに続くトンネルの中のような東北自動車道。いくら アクセル を開けても 180km の

メーター を振り切っても永遠に続きそうな黒い消失点。眠い、寝てしまいそうだ、SA は観えない。

道路が真っ直ぐだから少しぐらい眼を瞑っても平気だろう、少しだけ寝たい。すると少しづつ ステアリング が

遠のいていく。手を伸ばしても ステアリング が逃げていく。ステアリング から手が引き離された瞬間、

野良犬が捻り潰されたような声を上げていた。横には驚いた顔をしながら黙々と運転している同級生の姿。

私が変な声を上げながら突然飛び起きたので、びっくりして眠気が吹っ飛んだそうな。もしかして二人とも

寝ていたかも、と考えつつ 「居眠り運転している夢を見た」 と私が言うと 「え? なに? なんだそりゃ?」 と

怪訝そうな顔をしている。するとその同級生は苦笑しながら 「今も夢の中かもしれないね、現実では居眠り運転で

事故を起こして、とっくに 二人とも死んでるかも」 とは同級生の弁。「えっ? これも夢? どこから? 逝っちゃてるの?」

香港九龍城製 ロレックス

香港には 九龍城 という古いビルが密集していた場所があった。今は取り壊されて無くなっているが、その当時は

コピー品の温床、模造品製造工場だった。音楽CD からパソコン、ゲームソフト、ブランドのバッグから高級腕時計まで

コピー しまくり、メーカーは大打撃を受けていた。現地の方は、みんなが欲しがる高くて買えない品物を安く提供して

喜んでもらい、自分も儲けられて 一挙両得、何が悪いの?という熱い思いで (え?) コピー作業、闇販売をされて

いたようだ。世界の名品 ロレックス も昔から多く コピー されていて、チンケ なものから非常に精巧に作られていて

綿密に検証しなければ判らないようなものまで様々。精密加工のできる工作機械で、腕のある職人さんが製造すると

コピー品 とは判らないほどのモノができるが、本物とそんなに値段が変わらなくなってしまうそうな。

また、本気で作っていたのかどうかは知らないが、迷路のような 九龍城 の路地裏で椅子に座って黙々と何かを

製作していた オバサン がいたそうな。何を作っているのか?と尋ねれば ロレックス の 文字盤 だという。

そのオバサンは手にサインペンを持ち、丸く切り取られた厚紙に ROLEX と書き込んでいた。手書き文字盤の

ニセロレックス。一目で手書きだと判るような ヘタレな時計。私は、その腕時計が欲しくなった。

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世界の謎品 手書き ロレックス

手乗り シーモンキー

何十年も前の雑誌には、シーモンキー という訳の判らないモノが通信販売されていた。水の中を泳ぐ猿のような

生物など居るものなのか?と、こずかいを貯めて購入。期待に胸躍らせながら説明書の通りに セッティング。

半透明の ケース の中を眺めながら、どんなに凄い生物が出現するのかと ワクワクしながら毎日観察。

何日かして ミジンコ のような ボウフラ のような小汚い (失礼) 米粒のようなものが泳いでいるのを発見。

なんだこりゃ?こんなモノの為に大枚を はたいたのか?と愕然。小学生の心を踏み躙るような誇大広告。大袈裟な

手乗りシーモンキー のイラスト。今だったら問題になりそうな誇大広告も、昔は大らかだった。問題にするような

親など皆無。暫く飼っていたが、何時の間にか居なくなっていた。ネットで調べると いまだに販売されていたので驚き。

アルテミアサリーナ という プランクトン の一種で、今でも立派に通用するペットとして愛好者が多いそうな。

ミジンコ研究をされている音楽家の方もいて奥の深いものだそうだが、小学生には トリオップス という

カブトエビ のほうが、まだ想像力を掻き立てられるのではないのか? しかし、イラストのような手に乗った

シーモンキー が本当に産まれてしまったら、逆に扱いきれないし飼育どころではない。子猫ほどの大きさにまで

成長してしまった ヌルヌル した体で、グチャ、ビチョッ、と飼育ケースから這いずり出てきて、

「腹へったメシ、ケースが狭いよ、息苦しい、水が濁ってきたから替えてくれ」 などと言われたら怖い。

ホラー映画に出てくるような ヌルヌルベトベト両棲猿 の様。実際のシーモンキーは、猿になど全く似ていない

ミジンコ のような形だが、1mm〜2mm の大きさなら まだしも、手のひら大ミジンコ だったら逆に食われそう。

こんな ホラー猿 だったら、私が小学生の時に作った 巨大折り鶴 のほうが まだまし。通常の折り紙の大きさでは

つまらないので、新聞紙を広げて 正方形 になるように糊付け。六畳分の大きさまで継ぎ足して、糊が乾いてから

折り鶴を作った。親のところに見せにいったら、死んだ大鷲を担いできたのかと勘違いされ、気持ち悪がられて

しまったが、巨大な折り鶴を新たに製作してペンキでも塗れば、立派な オブジェ が出来るのではないのか。 (えっ?)

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シーモンキー

鎌倉銭洗い海道

飲み会の帰り、ふと手元を見ると持金矢鱈と多いのが目についた。 居酒屋の御姉さん会計を間違える事もなく、

イイ加減の私へ珍しく会計を任せたのがいけないか、屋台の美味しいラーメンを食べ最終バスも無し、

タクシー から コンビニエンス の買い物でも マイナス どころか幾ら確めても 9000円の増量 である。

散々飲み喰いし、普段は歩くのが 贅沢タクシー、 いざ鎌倉へたのも〜ぅ、タクシードライバーさんと

携帯の LEDライト を頼り夜中の坂を登りて 銭洗弁財天宇賀福神社 の笊へ 1万円 を入れ、

ジャブジャブと洗い清めたら貼り付いてた 1万 が実は 2万円 だった、 ならば合点がいくが行ってもいない、

神からの贈り物なんてのは安直である。 観音祈願型わらしべ長者もなんのその、シュウマイ弁当開き

1個も入ってないは蓋の裏 、 のようなものか。 何時の時代も回帰話と怪談は憑き物である。